”介護”保険、”介護”施設、”介護”者等々、”介護”という言葉は、よく使われるものの、実際、どのような状態をさすのか?根拠が曖昧だったり…
”介護”というと、寝たきりだったり、車椅子なんでしょ?と思われている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そもそもの”介護”の意味や、実際の”介護”の状態像をお伝えしていきます。
この記事を読み終えたら、きっと”介護”に対するイメージが変わります!
”介護”とは?? 言葉の意味をひも解きます!
介護って、寝たきりとか、車椅子の人とかの身の回りのお手伝いをすることでしょう?大変そうだな。
一般的には、ネガティブなイメージかな?
もともとは、どんな意味の言葉なのかな?
介護:病人や老人を、日常生活の身体的困難などに対して補助したり看護したりすること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
とあります。
また、介護の「介」には「たすける」という意味が、
「護」には「まもる」という意味があります。
簡単に言えば、たすけ、まもるという意味なのですね。
イメージ先行で、意味は知らなかったな〜
たすけ、まもるだなんて、やさしい言葉
介護保険での”介護”ってどんな状態?
「介護」の意味はわかったけど、実際に介護を受けるって、どんな状態なのかな?
そうだね、どんな状態になったら、介護が受けられるのか?
知っておきたいよね。
介護保険法の規定では、以下のように示されていますが、
「安心してください!」
そのままでは、大変わかりにくいので、噛み砕いて、説明します。
この法律において「要介護状態」とは、身体上又は精神上の障害があるために、入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部又は一部について、厚生労働省令で定める期間にわたり継続して、常時介護を要すると見込まれる状態であって、その介護の必要の程度に応じて厚生労働省令で定める区分(以下「要介護状態区分」という。)のいずれかに該当するもの(要支援状態に該当するものを除く。)をいう。
この法律において「要支援状態」とは、身体上若しくは精神上の障害があるために入浴、排せつ、食事等の日常生活における基本的な動作の全部若しくは一部について厚生労働省令で定める期間にわたり継続して常時介護を要する状態の軽減若しくは悪化の防止に特に資する支援を要すると見込まれ、又は身体上若しくは精神上の障害があるために厚生労働省令で定める期間にわたり継続して日常生活を営むのに支障があると見込まれる状態であって、支援の必要の程度に応じて厚生労働省令で定める区分(以下「要支援状態区分」という。)のいずれかに該当するものをいう。
介護保険では、「認定調査」を受け、要介護度が決まる仕組みになっています。
認定を受ける手続きや、詳しい仕組みは別記事でご案内していきますね(※近日公開予定)
要介護認定は、介護にかかる時間を基準として決まります。
つまり、あまり手助けしなくても良い状況であれば、軽く、
日常生活も常に手助けが必要となる状況であれば、重い判定がでるようになっています。
介護保険の要介護認定区分と、その状態像を表にまとめました。
要介護度 | 想定される身体状況 |
要支援1 | ベッド・布団からの起き上がりや立ち上がりの際、どこかにつかまる必要がある。 |
要支援2/要介護1 | 片足立ちや契約時の意思決定、買いものなどに支援が必要。 |
要介護2 | 歩行や入浴、爪切り、薬の服用、お金の管理や簡単な調理も支援や介助を要する。 |
要介護3 | 寝返りや排泄、歯磨き、着替えにも介助を要する。 |
要介護4 | 座っている姿勢を保つこと、両足で立つこと、車椅子等への乗り移り、車椅子の操作、洗顔や整髪にも介助を要する。 |
要介護5 | 片足の麻痺、食事を食べることに介助を要する。また、直前のことも覚えていない状況。 |
一番重たい、要介護5は皆さんの想像するような寝たきりの状態ですね。
でも、一番軽いとされる「要支援1」に当てはまる人は身近にもいそうだね。
「要支援1」の状態でも、介護保険の対象になると知っていると安心ね。
介護保険では、要支援状態から、多くのサービスを利用することができます。
それには、できるだけ早く対策をとることで、要介護状態となることを予防するという制度的な意図があります。
できるだけ元気で過ごせる期間を長くする、健康寿命と平均寿命との差を小さくしていきたいというのは、国だけでなく、どの人にとっても、願うところではないでしょうか?
身の回りのことはできるけれど、買い物や掃除が大変になってきたなあと思い当たる方は、早めに市役所や地域包括支援センターへご相談くださいね。
まとめ
- 介護とは、「病人や老人を、日常生活の身体的困難などに対して補助したり看護したりすること」
- 漢字があらわす意味は、「たすけ、まもること」
- 実際に、介護保険のサービスを利用できるのは、歩行や着替えに介護を要する人はもちろん、着替えやトイレが自立していても、買い物や掃除などに支援を要する状態にある人も対象となる。
「介護」と聞くと、寝たきりとか車椅子なのかなと思っていたけど、実際には、買い物が大変になってきた位の段階で、相談できるんだね。
周りに高齢の親御さんなどがいる方には、ぜひ、シェアしてほしい情報ですね